
人類遺伝学は、ヒトの遺伝と多様性を対象とする学問分野です。人類遺伝学では、遺伝の分子機構や人類進化史の解明、疾患感受性遺伝子や難病の原因遺伝子同定、癌のゲノム解析による発癌メカニズム解明、などのヒトゲノムに関する様々なテーマの研究が行われます。また、これらの研究の成果は、疾患の治療や診断などにも関わり実用的な意義もあります。
近年の遺伝子解析技術の著しい発展により、膨大なデータが得られるようになりました。今後も、ヒトのゲノムや転写産物などの多様な大量データが産出されるとともに社会実装が進み、人類遺伝学は、基礎、応用の両面において重要性を増すと考えられます。
人類遺伝学教室では、ゲノム、エピゲノム、トランスクリプトームデータの解析から、ヒトゲノムの遺伝的多様性や変異の同定、それらの機能的意義の解明、疾患研究への応用を目指した研究を行なっています。特に実験と情報解析を用いたアプローチで人類遺伝学における様々な問題を解決していこうと考えています。
2025.5.10 | 卒業生の名倉祐哉さんたちの論文が、Genome Biology誌に出版されました。本研究では、アイソフォームを区別し、発現量に影響する遺伝的多様性(eQTL)を検出し、多くの新規eQTLを同定しました。本研究は新たな疾患関連遺伝子の同定に寄与すると考えられます。 プレスリリース |
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2025.5.10 | 藤本明洋教授が一部を執筆したゲノムデータ解析の参考書「ゲノム多様性解析」が出版されました。 森北出版 |
2025.5.10 | 藤本明洋教授が一部を執筆した「ヤポネシア人の起源と成立 1 ヤポネシアの現代人ゲノム」が出版されました。 朝倉書店 |
2025.5.10 | 定評のある集団遺伝学の教科書「A Primer of Population Genetics and Genomics」を、藤本明洋教授が九州大学名誉教授の舘田英典先生と翻訳しました。2025年6月刊行予定です。 東京大学出版会 |
2025.4.14 | 博士課程1年のハディージャさん、修士課程1年の李さん、学部4年の猪狩さん、仲本さん、中村さん、研究生のZeinabさんが新しいメンバーに加わりました。 |